実は何気に好きなドルチェ作り。


おはようございます。

名古屋、池下の「世界一ローマを愛する男」スッシー です。

今回、久しぶりに「チーズケーキ」を作りました。

今は「お酒」のイメージが強いせいかお客様 私がドルチェ作れないと思っていらっしゃいます( ̄▽ ̄)笑

こう見えて私「元」スイーツ男子? でございまして。

食べるのも好きですが「作る」のが好きです。

今でもドルチェを作るのは料理と又違った感覚なので好きです(^^)

と、折角ドルチェの事を書いたので、今まで語った事が無いのでイタリアのレストランのドルチェ事実を語ってみたいと思います。

まず、イタリアの料理の内容とポジションをお話ししますと。

Antipatico (前菜)、Primo piatto (パスタ)、Secondo piatto(メイン)、Dolce(デザート)となります。

Trattoriaとかのレベルですとポジションも兼任でグチャグチャになってきますが…
大きい店だとちゃんと1つのポジション専任となり、そしてミシュランの星付きの店などでは一つのポジションで2、3人いたりします。(又コレがトラブルの種になったりするのですが… 今回はそれは言うのはやめときます)

そしてミシュランの店で修行しているような連中はキッチリドルチェも作れます。

何故ならイタリアの新人からのポジションが

ドルチェ→前菜→メイン→パスタなのです。

パスタのポジションは大体シェフ、もしくはエース級がやります。

コレをお話しすると皆様結構意外だと思われます。

しかしちゃんと理由があります。

簡単に言いますと「火を使わない」メニューから始めるのです。

メチャクチャ悪い言い方をしますが、ドルチェは「レシピ通りちゃんとやればいい」のです。

全てが決まっている工程で言われた通りこなせばいいのです。

そして前菜もサラダだったり、生ハムやサラミ、チーズのカット、後 早く出す為に「冷製」の物が多いですし、暖めるだけと言う物がほとんどです。

じゃあ、そうなってくると「メイン料理が1番じゃないの?」と思われる方が多いのですが、やっぱりパスタは「スピード命」でより繊細さが求められます。 それにパスタはやはりイタリア人にとって「中心」の食べ物なんでしょうね…  やっぱりシェフがやる事が多いです。

そこで自分の話しに戻りますが…
自分は6年のイタリアの修行の中でトータルで全てポジションをやりましたが、1番好きなポジションが「前菜」なのです。

コレを言うと結構意外がられますが、私は「盛り付ける」のが好きであと「いい店」に行く程前菜が凝っていて盛り付けるのがメチャクチャ楽しいのです。 そして前菜なので「1番」に出さなきゃいけないので「スピード」が求められます、自分で言うのも何ですが私結構スピードには自信がありますので、イタリアで1番やったポジションは「前菜」ポジションかもしれません。(まあ、長くいた店では全ポジションやらされたのですが)

そこで私がミシュランの店に行った時にどうしてもやってみたかったのが「ドルチェ」のポジションで、前述で「言われた通りちゃんとやればいい」と書きましたが、逆を言いますと「レシピが分からないとさっぱり分からない」んです。

特にミシュランの店のドルチェは本当に素晴らしく「是非習いたい」と思っていました。

逆に「パスタなんかどうでもいい」と思っていました。

実は私、イタリアで1番どうでもいいポジションは「パスタ場」でした( ̄▽ ̄)笑

まあ、見たり、味見したりで大体分かりますし、作るのも賄いだったりでやるので、自分にとってはホントにどうでも良かったです(モチロンちゃんとテクニックはありますよ( ̄▽ ̄))

そして、2件目のミシュランの店の時、たまたまドルチェのポジションの人間が1人辞めたんですよね…(1件目のミシュランの店もドルチェが素晴らしくて この頃からドルチェを勉強したいと思っており、そして2件目のこの時店に入ったばっかりで自分は前菜のポジションでした)

そこでチャンスと思いシェフに「ねえシェフ 俺ドルチェのポジションやらせて欲しいんだけど」とお願いして(当時のシェフは物凄くいい人だったんですよ) 「おお、イイぞじゃあドルチェやれ」と言ってくれ、自分は「やった〜ミシュランの店のドルチェを勉強できる!!」とメチャクチャ嬉しくてやり始めた「3時間後」… オーナーが来ました。(この店はオーナーとシェフが別々にいました)

「おい、お前なんでドルチェなんか作ってるんだ?」「いや、シェフが良いって言うんで…」

「お前はドルチェなんかダメだ!!パスタ場に行け!!」「え〜ウソ〜ん…」と折角のミシュラン星付きの店のドルチェを習う機会は3時間で終了…
結局僅か1週間で3つ目のポジションへ…( ̄▽ ̄)笑

コレを皆様に話すと「スゴイじゃないパスタってエース級の人がやるんでしょ?」と言ってくださるのですが、自分にとって「ホントにどうでもいい」んです。(嫌味ではありません( ̄▽ ̄))この気持ちは分かってください( ̄▽ ̄)

後にこの店はオーナーとシェフが大ゲンカをしてシェフが店を辞め、お客様が激減… 仕事がほぼ無くなったので自分も店を移動… そして1、2年後に聞いた話では その後シェフがコロコロ変わり結局 ミシュランの星剥奪となり「うわ〜ミシュランの星ってちゃんと無くなるんだ…」と思いました。

ただこの店はイタリアで働いた中でもブッチギリで素晴らしいお店だったので「勿体ないな〜」と思いました。

折角良いシェフを持っていたのに… オーナーが結構「悪魔」でしたからね…  やっぱり「人」は大事にしなきゃいけないという自分の教訓になったお店でした。

なんか、あんまりドルチェと関係ない私のイタリア話しでした( ̄▽ ̄)笑