魚料理 赤ワインで作る?


おはよう御座います。

名古屋 池下の「世界一ローマを愛する男」スッシー です。

最近寒くなってきたので暖かい料理が作りたくなり、こんな物を作ってみました。

「Caciucco Livornese 」(カッチュッコ リヴォルネーゼ)と言います。

自分がイタリアで最後に住んだ街「チェーチナ」の近くで「漁港」の街です。

なのでいわゆる「漁師飯」な感じですかね…
コレは売り物にならない小魚をもうホントにそのまま、内臓やウロコも取らずにそのまま鍋にぶち込みトマトと赤ワインで煮ます。

まずココで自分は「えっ魚料理なのに赤ワインで煮るの???」と思いました。

まあトマト煮込みなので赤でもいいっちゃイイんですけど…
「さすが赤ワインの州トスカーナ( ̄▽ ̄)」と思いました。

働いた店のシェフのお父ちゃんも絶対赤ワインしか飲みませんでした。

魚料理だろうが、暑い夏だろうが絶対「ワインは赤」…
イタリア、トスカーナのガンコ親父でした( ̄▽ ̄)笑

さてこの料理ですが、作る工程は難しいものではありませんが、兎に角時間と面倒がかかります。

まず鍋に材料ぶち込んで… どうでしょう、モチロン量にもよりますが… 魚5kgに対して4時間は煮込みます

まずコレでずっとコンロが一機潰れるので営業の邪魔です( ̄▽ ̄)

そしてココからが面倒くさい。

煮込んでグッタグタになった魚や野菜を濾します。

コレをシノワでやるので、まあメンドイんですよ。

この濾す工程があるので内臓もウロコもそのままなのです。

目が細かいと「とっとと落ちんかい!!」というくらい濾せません、しかしその濾したエキスが肝心要の「旨味」なので手が抜けません。

そしてこの考えは万国共通…「大量に作った方が美味しい」( ̄▽ ̄)

なので店にある1番大きい鍋 フルサイズで仕込むのでボチボチデカいです( ̄▽ ̄)

ココで大体1日目が終了します。

そして2日目、このスープにムール貝、アサリ、タコ、イカ、海老などなどを入れ更に2、3時間煮詰めていきます。

そして最後は塩やハーブ、オリーブオイルなどで味の調整をします。

長時間煮込んでいますので「魚介のスープ」などとは一線を画します。

あとこの味わいはやはり「赤ワインで煮込んでいるから」という気がしないでもないです… 白ワインで試しに作ってみた事がないんですよね…

試して あんまり美味しくなかったら恐ろしい事になるので( ̄▽ ̄)笑

出来上がりはこんな感じですが…
この料理に大事なのは「パン」です。

パン無しでは食べるの無理!! というレベルです。

そしてココでひとネタですが… イタリア人モチロン「パン」は大好きでしかも最初にスープに浸して「グタグタ」になったパンが基本好きです。

自分はこの料理が食べたくて、シェフに美味しい店を聞いてリヴォルノに出かけました。

他の料理も美味しくて前菜、パスタも食べちゃったんですよね…
イタリアは一皿がデカイので、僕も普段は2品しか食べないんですけど… 美味しい店は前菜、パスタ、メインいくのですが、何かはハーフサイズにしてもらいますが 今回は全部ハーフサイズができない料理で「まあ行くか…」と覚悟を決めました。

そしてカッチュッコがテーブルに来ます… まあまあ迫力です( ̄▽ ̄)

そして一口食べる… 「美味い!!」濃厚な味わいが堪らない!! 「このスープはパン無しでは食べれない」とパンも同時に食べます。

上の具材をひとしきり食べた後に「ん?なんだコレ???」と皿の底に何かあるのを見つけます。

なんと底にはパンがありました。

「おいおいおいおい 何最初から入れとんねん!!」と本気で思いました。

何とグタグタパン好きのイタリア人 最初から底に轢いておりました( ̄▽ ̄)笑

因み言ってしまうと僕は「カリカリパン」が好きなんです( ̄▽ ̄)  グッタグタになったパンは好きじゃないんですよね…
日本人の方って結構そうじゃないですか?

イタリア人ってパスタとリゾットのアルデンテには拘るのに他の食材は全部グッタグタなのが好きで、逆に「何でパスタだけあんなにこだわんねん( ̄▽ ̄)」というレベルです。

結構ギリギリで食べてた自分にこの底から出てきたパンは戦意を失うには十分でした( ̄▽ ̄)

あえなく撃沈… 完食は無理でした。

そしてこの後がイタリアならではですが、カウンターバーに座って自分が料理人である事、近くの街から出て来た事などを話してグラッパをご馳走になり、奥からシェフも出てきて色んな事を教えて貰いました。

僕はこの瞬間が大好きです(^^)

こういうイタリア人の気さくな所が大好きです(^^)

色んな店でこういう事を体験しました、なので今 自分の店でも、こういう機会があればお客様とお話しするのを心がけています。

こういうイタリアでの自分の体験が、今の自分、店のスタイルを作りました。

私が味わったイタリア… 皆様にお伝えしたいです(^^)

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